新たな時代の事業再生実務『中小企業のM&Aとは』|メールマガジンバックナンバー第5号|S.K.I.ビジネスパートナーズ

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 新たな時代の事業再生実務『中小企業のM&Aとは』 【Vol.5】 

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■■■  新たな時代の事業再生実務『中小企業のM&Aとは』
◆■                         【Vol.5】

■──────────────────── S.K.I.ビジネスパートナーズ

 「天高く馬肥ゆる秋」とか。台風が多いとはいえ、さわやかな季節になりま
  した。毎朝のウォーキングではっきりと季節の移り変わりを感じます。なる
  ほど日本は四季の国ではなく、二十四節季の国だと実感しています。冬籠り
  ならぬ夏籠りで、スポーツも食べ歩きも封印していましたが書を捨てて活動
  開始です。
  まずは、さんまの塩焼きと白ワインのシャブリでもやりますか。庶民ですな
  〜。<これが意外にあうのです。さんまはおろしに味ポンがよろしいようで。
  シャブリは適温に冷やして試してみてください>
 
  成功するM&A,失敗するM&A
  さてM&Aのお話しもここからが本番です。
  前号でお話しを始めた中小企業が<どうやってM&Aするか>について、詳
  しくお話ししていきましょう。もう一度M&Aのスケジュールを見てくださ
  い。
 
  〜M&Aの決断 そのプロセスの課題〜
  M&Aを意識すると「誰にどう売るか?」「いくらで売るか?」がまずは頭
  に上るようですが、M&Aの決断に至るまでこそが最も重要で難関です。な
  ぜなら、M&Aの決断から、社内・社外を含め個々人個別の利害関係が出て
  くるからです。
  企業が財務状況で窮地に陥ると、資金繰りの改善(リスケジュール)・販売
  管理費の見直し(リストラ)、仕入れの見直しなどは、社長も含め役員・社
  員がともに取り組むことは比較的容易です。(リストラは別ですが)。全社
  が同じ方向に向けて動くことができるからです。
  しかしM&Aとなると、<はたして自分はどうなるのか>と、とたんに各自
  が自分の処遇を気にし始めます。きれいごとでは済まないのですから、当然
  の事です。いくつかのパターンがありますのでご紹介しましょう。
 
  [1]親子・兄弟・親戚間の問題
  中小企業は家業であることが少なくありません。経営トップが親子兄弟親戚
  関係にあることは普通に見られます。父親が会長か社長か、子供が社長か役
  員か、様々なケースがありますが、経営の意思決定を親子または兄弟で決定
  しているケースは少なくありません。
  M&Aの決断に於いては、創業者であるか否かは別にして、跡継ぎに家業を
  発展させて引き継ぎたいという願いと、M&Aで事業を切り離してしまうと
  いう実務は真逆です。どんなにM&Aが妥当な判断と解っていても、きわめ
  て難しい判断です。さらに株主または経営陣に親戚の方が入ってくると、事
  情は余計に複雑になります。
  例えば、社長はこれを期に一線から退き、息子に経営を引き継ぐ、叔父の専
  務は引退すると計画を立てても、はたして叔父の専務が賛成するか否かなど、
  M&Aを進めるリーダー役はどこから説得していくか充分な配慮が不可欠で
  す。また、親子間で意見の相違があることもよくあります。沈着冷静客観的
  に事業とその環境を判断する息子に対して、なんとか事業の継続を望む父と
  いうのが殆どの傾向です。
  経営にタッチする親子・兄弟・親戚間での冷静な話し合いは不可欠ですね。
 
  [2]経営陣の意思決定
  自分の処遇が気になるのは、社員だけではなく経営幹部も同じです。以前弊
  社にご相談にみえて、M&Aが実行できずに数か月後に破産手続きに移行せ
  ざるえなかった実例でこんなことがありました。
  東南アジアから雑貨を輸入し、直営5店舗ほか同業他社にも卸しをしている
  輸入業の会社です。2店舗は黒字ですが、3店舗は赤字経営でした。さほど大
  きくない月間の赤字でしたが継続していくうちに、手元の資金もあとわずか
  です。銀行のリスケジュールは1年以上前から行っており、リストラも限界
  です。生き残れる方法として赤字店舗の閉鎖、黒字3店舗は同業者または従
  業員にM&Aし、卸し業に特化していく計画を社長と私で練り始めました。
  当初は赤字店舗の閉鎖だけで乗り切る計画から入りましたが、中途半端な内
  容になってしまいます。思い切って輸入・卸しに特化していく方向を判断し
  ました。それにより売上は落ちるものの、それまでの実績からこの3店舗へ
  の卸しと、今まで卸してきた同業者への売上は確保でき、人件費の大幅な圧
  縮から黒字経営に転化し、事業が継続できそうです。
  実行に向けて行動を開始したのですが、買い付け担当の部長、各店舗の店長
  に情報が洩れてしまいました。というより、今までの流れからM&Aの計画
  を構想段階から社長が幹部に悪気なく話してしまったのです。ここに経理担
  当者が加わり、いったい自分はどうなるのかといった不安から、経営幹部が
  勝手な行動をとり始めたのです。買い付け担当の部長が同業他社に情報をリ
  ークし、その会社と自分で買い取れるよう画策し始めました。同社の経営危
  機を取引先に流布し、その会社と組んで同社を倒産に追い込んでいく計画で
  す。
  M&Aの計画は、リストラされると考えた幹部に潰されるという結果になり
  ました。あきらかな情報管理のミスです。社長が激怒しても人の口に戸板は
  立てられないの伝えのとおり、あっという間に全社員に伝播しました。それ
  からは各社員を巻き込んで、次月の給与や退職金などの不安を煽る者や、い
  ち早く次の職業を当たる者などが現れ、社内のガバナンスは崩壊してしまい
  ました。
  M&Aの推進役にとって、株主・経営陣(同族)・幹部・社員を見渡し、実
  行への課題になりそうな立場の人物にいつ、どのような内容で情報を伝達す
  るかはとても重要です。
  『最も難しいのは身内!』肝に銘じておきたいものです。
 
  次回はM&Aの買い手探しについてお話しましょう


M&Aのスケジュール



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